このような症状の方はご相談ください

• 発熱
• 鼻づまり
• 鼻水
• 咳
• 喘息発作
• のどの痛み
• 腹痛
• 嘔吐
• 下痢
• 便秘
• 耳が痛い
• 擦り傷
• やけど
• 夜尿症（おねしょ）
• 麻疹（はしか）
• プール熱
• 湿疹
• あせも
• 水いぼ
• とびひ
• 熱性けいれん など

発熱

子どもが熱を出すと心配になりますが、小さな子どもはまだ体温調整機能が未熟ですので、生後6か月ぐらいから小学校に入るくらいまではよく発熱したり、環境温度によっては低体温になったりすることがあります。また大人に比べやや体温も高めです。
発熱はウイルスなどの感染症から体を守ろうとする防御反応となりますので、解熱剤（アセトアミノフェン）で熱を下げたところで病気自体がなくなるわけではありません。熱の高さと病気の重症度は比例するものではありませんので、無理にお薬を飲ませる必要はありませんが、3日以上熱が続く時やぐったりしているような時は、体力を温存するために解熱剤や抗生剤が必要かもしれません。経過を観察することも重要です。6か月未満のお子さんは解熱薬を使用すると状況がよく分からなくなる可能性もあるため、解熱薬を使用せず受診をお願いします。
すべてのお子さんは37.5℃以上の発熱がある場合、1日3回の体温測定と症状の記録（いつからどんな症状があるか）をすることをお勧めします。

また、熱はそれほど高くないが、微熱が長く続き肺炎になる場合もあります。様子を見ながら、慌てず冷静に受診をお勧めします。

嘔吐

嘔吐は、胃腸の食物を消化する能力が落ちているため、食べたり飲んだりした物を胃腸が拒絶して起こる反射です。吐いたあとも、少しずつ水分をとって、あまり苦しそうでなければさほど心配はないですが、嘔吐後数十分してもぐったりの状態が続く、火がついたように激しく泣く、血便などが見られるときは腸重積症のおそれがあります。腸が腸の中にどんどん入り込んでいってしまい、12時間以上経過すると腸が壊死して腹膜炎やショックを引き起こしたりすることもあります。
また、嘔吐のときは、脱水症状にも注意が必要です。
嘔吐直後は数十分程度休ませて、吐き気が治まってきたら経口補水液や麦茶などを少量ずつ頻回に飲ませてあげてください。食事は食べられれば少量ずつ、ゼリーやヨーグルトなど口当たりの良いものから食べても問題ありません。数日間、1日の中で水や経口補水液だけしか摂取できない場合は、その後体調の悪化に繋がる場合もあるため当院にご相談ください。

下痢

子どもの病気の中でも風邪の次に多いのが下痢です。下痢の原因はウイルスによるものがほとんどです。暑い時期はアデノウイルスやエンテロウイルスの感染や細菌性腸炎（サルモネラや大腸菌などによる食中毒）、寒い時期はノロウイルスやロタウイルスの感染によるものが増えます。多くは嘔吐から始まり、下痢が1週間ほど、長い場合は、2週間以上持続するときもあります。便からウイルスを出して回復しようとしている状態ですので、下痢止め薬はお勧めできません。
下痢の場合は、便の状態をよく観察しておいてください。少し柔らかい程度の下痢か、水のように流れるほどなのか、血液や粘膜は混じっていないか、腐敗したような臭いはないか、白っぽくないかなどを確かめましょう。
血便、粘血便（粘液の混じった血便）、白色便、食物が全く消化されていない便などであれば、写真を撮ってそれを医師に見せてください。また、機嫌はどうか、ぐったりしていないか、嘔吐はないかなどもよく観察しておいてください。
下痢が続くと、栄養が足りなくなってしまうのではないかと心配になりますが、まずは脱水にならないようにこまめに水分摂取することと、食べられれば消化の良い食事を少量ずつ食べることが重要です。

腹痛

子どもが訴える痛みで一番多いのが腹痛です。
腹痛は比較的軽症の急性胃腸炎や便秘症から、重篤で緊急の対応が必要な病気（急性虫垂炎:きゅうせいちゅうすいえんや腹膜炎、腸閉塞など）まで、様々な原因で起こります。2歳以下の乳幼児は、はっきりとした腹痛を訴えることができず、ただ機嫌が悪く泣いている場合もあります。
便秘は症状としては軽症ですが、子どもにとっては激しい痛みを伴う場合があり、腹痛は病状の重症度と痛みの程度が一致しないことがありますので、嘔吐や下痢といった他の症状の経過観察が必要になります。
受診される場合は、これらの症状の経過（いつからどんな症状があるか）を医師にお伝えください。

発疹

ほとんどの場合、発疹のみであれば緊急性はありません。言葉だけで伝わらないことも多く、写真を撮っておくことをお勧めします。新しく食べたものがある場合や新しく始めた薬がある場合は、それらの摂取を中止して当院を受診してください。症状が出現してから早めの受診をお勧めします。
また、発熱を伴う発疹は、麻疹などの空気感染や風疹や水ぼうそうなどの飛沫感染の疾患の場合もあるため、来院時には受付スタッフまでお声がけください。

咳・鼻汁

子どもの病気の中でも一番多いのが風邪です。鼻や喉に感染が起こり炎症を起こします。
症状は、咳、鼻水、鼻づまり、軽度ののどの痛みや発熱などで、原因の9割以上がウイルスによるものです。10歳未満であれば3〜7回/年ほど症状が出ることもあります。
1週間以内に元気になることがほとんどですが、子どもはまだ器官形成が未熟であるため、咳・鼻汁の症状は2週間以上持続する場合もあります。症状と原因にもよりますが、ウイルス感染による咳は、痰を吐き出して空気の通り道を開通させるための生体防御反応です。それゆえに多くの場合、特に1歳未満には咳止め薬はお勧めしません。中には肺炎に進行する場合もありますので、熱を含めた症状の経過をしっかり観察することが重要です。

鼻づまり

花粉症や慢性鼻炎は小さな子どもも発症します。鼻づまりがあると、夜よく眠れず、日中も遊んだり運動したりすることがつらくなってしまいます。小さい子どもは鼻をかむのが上手にできないので、早めに薬で抑えたりすることが大切です。

目が赤い

目が赤いだけであれば緊急性は低いことが多いです。ただし、アデノウイルスによる流行性角膜炎の場合、感染力が非常に強いためお子さんのケア後は保護者の方も手洗いをしっかり行いましょう。目やにが多い場合は、温かいタオルなどで優しく取り除いてあげましょう。発熱を伴う場合は他疾患の可能性もあるため、当院を受診してください。

予防接種後の発熱

予防接種後に発熱したり、接種部位が腫れたり、接種部位が赤くなったりすることは珍しいことではありません。40℃以上の発熱や範囲の広い腫脹、ぐったりするなどあれば当院にご相談ください。